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点字ブロックの開発者!三宅精一さんとは?視覚障害者が道路を歩ける社会を目指して

点字ブロック誕生の秘話をご紹介します。点字にブロックに込められた熱い思いとは?

点字ブロックの開発者!三宅精一さんとは?視覚障害者が道路を歩ける社会を目指して

 

 

今では普通に見かける事ができる点字ブロック、視覚障害者が町を歩けるようにするために設置されています。

 

点字ブロックの正式名称は視覚障害者誘導用ブロックといいます。

 

一般的に使われている点字ブロックという名称は、安全交通試験研究センターの商標登録名です。

 

この安全交通試験研究センターを立ち上げ、点字ブロックを開発したのが、今回の主人公である三宅精一(1926 ー 1982)さんです。

 

 

点字ブロックが普及される以前の社会

昔は、障害者が自由に道路を歩くには、今以上に大変な環境でした。

 

日本は高度経済成長期を向かえ、特に東京オリンピック(1964年)が開催された頃から、自動車が普及し、自動車が道路を走るのが当たり前になりました。

 

しかし、車社会が及ぼす弊害も多く、渋滞、排気ガス、交通事故など様々な問題を引き起こていました。

 

特に視覚障害者にとって、接触すれば命の保障が無い車社会は危険極まりないものでありました。

 

 

点字ブロックと三宅精一

日本が車社会になった頃、三宅さんは白杖で横断歩道を歩いていた盲人を見かけます。

 

しかし、大きなクラクションを鳴らしながら走る車とすれ違うと、その盲人の方は恐怖のあまり、しゃがみこんでしまったのです。

 

この光景を見た三宅はこの時1つの志を立てました。

 

「視覚障がい者が安全に歩ける社会を作らなければいけない、自立していくためには単独で歩ける環境を作らなければ」

 

しかし、この志は、苦悩と波乱の始まりでもありました。

 

1965年、安全交通試験研究センターを立ち上げ、点字ブロックを作る決意をしました。

 

計画は順当に進み、1967年、建設省の交渉を経て、岡山県立盲学校の近くにある国道二号線の横断歩道に点字ブロックを埋め込みました。(予算は付かず、私財を投じて完成)

 

点字ブロックの第1号が完成し、歴史的瞬間を迎えたのです。

 

 

本当の苦労の始まり

 

三宅はさらに私財を投入し、様々な自治体に点字ブロックを寄贈しました。

 

しかし、肝心の注文が全然入りませんでした。

 

だが、三宅ここで諦めませんでした。

 

「視覚障害者が安全に歩ける社会を作りたい。」

 

この気持ちを強く持って行動をし続けました。

 

そして、さらに私財を投入して点字ブロックを作った三宅さん。

 

でも、その思いとは裏腹に、とうとう資金が底を付きかけてしまったのです

 

三宅は思います。

 

「社会の為に頑張ってきたが、資金がなくなってしまった。もう諦めよう。」

 

三宅は、もうこれ以上点字ブロックを作り続ける事が、物理的に不可能になっていました。

 

高い志も、資金が無ければどうすることもできません。

 

三宅の熱い思いとその情熱はどうなってしまうのか。

 

 

逆転劇

資金が尽きかけて諦めかけた時、東京都から一本の連絡が入ります。

 

「日本点字図書館や日本盲人福祉センターなどがある高田馬場に点字ブロックを導入したい、是非、力を貸して欲しい。」というものでした。

 

なんと、東京都から注文の電話が入ったのです。

 

自身の私財を投げうってでも、視覚障害者が安全に歩ける社会を作りたいと願った三宅精一の思いが通じた瞬間でもありました。

 

努力はいつかむくわれる時がある。

 

 

点字ブロック普及へ

点字ブロックの注文が入った背景には、田中角栄首相の存在がありました。

 

1973年、田中角栄は福祉元年と位置づけ、70歳以上の高齢者の医療費を無料にしたり、年金の給付を引き上げたりと、国レベルで福祉社会へと国策を転換しました。

 

福祉社会を目指した日本では点字ブロックの需要が以後も増え続けました。

 

そして、点字ブロックはさらに普及し、三宅さんの志が現在でも引き継がれ、点字ブロックが設置されている光景が普通になりました。

 

視覚障害者が安全に歩ける社会を作りたいと願った三宅精一の思いは、今後も世界中で受け継がれていくことだろう。

 

 

教科書にのせたい歴史

普段何気なく見かける点字ブロック、視覚障害者が安全に暮らしていける社会を願った1人の男の物語。

感動の秘話   2018/08/01   history

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